学生ライフ
CMでおなじみの名曲を徹底解剖してみた
こんにちは。ライターのとくさんです。突然ですが、こちらのCMをご覧下さい。
こんにちは。ライターのとくさんです。突然ですが、こちらのCMをご覧下さい。
空腹時に見るもんじゃないですね!
CM後半から流れていた楽しげな曲、なんか聞いたことあるなぁ、と思った方、曲名はご存知ですか?
正解はフチークという作曲家の「剣士の入場」という曲。今年で没後100年になる人の曲です。1897年に作曲されていて、私たちが生まれる何年も前の作品がこうして今を生きる私たちの空腹を刺激するCMに華を添えているのです。
つまり、100年以上も前の作品をゴロゴロしながらテレビ眺めているだけで知らぬ間に耳にしていることになるのです。
他にもそんな「よく聞くけどなんやようわからん曲」って他にもあるな〜、と思ったので調べてみました!
おお!聞いたことある!ってなるかとも多いのではないでしょうか。
この曲はヘンデル(1685-1759)のオラトリオ「メサイア」の中にあるハレルヤ。
ハレルヤはヘブライ語由来で「主をほめたたえよ」という意味。オラトリオとは、メロディーと歌詞のみで物語を進め、背景や大道具などのない宗教的音楽劇のことで、「メサイア」はキリストの生涯を題材にしています。
「h」を発音しない言語では「アレルヤ」となります。
この曲はモーツァルト(1756—91)のレクイエムから「怒りの日」(ディエス・イレ)
妻夫木さんと柳葉さんの絶妙な攻防が毎回楽しみですが、この「怒りの日」は14曲で構成されているレクイエムの中の第8曲です。
レクイエムというのはラテン語で「安息を」という意味で、亡くなった方のためのミサや、そこで用いる聖歌を指し、モーツァルト以外にも多くの作曲家がレクイエムを作曲しています。
「怒りの日」は、読唱という最後の審判を歌ったものの中の一曲です。
そしてこのレクイエム、モーツァルトが完成させたのは第1曲のみで、あとの曲は弟子のジェスマイヤーが完成させているのです。というのも、完成された第1曲と、それ以降の草稿をいくつか残してモーツァルトは35年の生涯を閉じたのです。
いろんな楽器が登場してひとつの曲を演奏するというカッコイイCM!
作曲家でありヴァイオリニストのクライスラー(1875-1962)の「愛の喜び」という曲です。ピアノとヴァイオリンのために作曲されたもので、自身が作曲した「愛の悲しみ」という曲と対をなしています。
また、親交のあった作曲家でありピアニストであるラフマニノフ(1873-1943)がこの「愛の喜び」と「愛の悲しみ」をピアノ独奏用の曲に編曲しました。調べていくと、どうやら「愛の悲しみ」については、ONEPIECEの作者、尾田栄一郎さんが嫉妬した作品としてテレビで取り上げられていた新川直司さんの漫画「四月は君の嘘」にも登場するようです。
ちなみに、クライスラーは1923年に来日したことがあり、レコードでの人気もあって、演奏会は大成功をおさめたようです。
CMに一瞬使われている曲でも、知れば知るほど深い世界が待っているのですね。
いつも聞き流している知らない曲にも、ちょいと耳を傾ければ名曲がゴロゴロ転がっていて、実は身近な所に潜んでいたりするのかもしれません。
……ということで、ひとまず、「四月は君の嘘」を読んでみたいと思います。
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