BARで1人、マスターに好みを伝えて、ゆっくりとお酒を嗜む……お酒に詳しい人って、なんだか憧れませんか?
お酒をよりよく楽しむために、自分の好みを知り、シブいお酒の入門知識と銘柄をご紹介する企画です。お酒のオトナな楽しみ方って、手取り足取り教えてくれる人はなかなかいないですよね。
なので、まずはこれを読んで、BARへ足を運んでみてください。
そんな第1回は、「ウィスキー」。大学生ともなれば、名前を知らない人はほとんどいないでしょう。
居酒屋などで飲むことも多く、CMでもお馴染み。最も親しまれている飲み方が炭酸で割った「ハイボール」
ほんのりとした苦味と炭酸ですっきりとした喉ごしのバランスが好まれ、男性にはビールと同じくらい飲まれているのではないでしょうか。
ハイボールに使われるウィスキーは、炭酸で割る飲み方に適したものが使われることがしばしば。「トリス」や「ジャックダニエル」などは良く目にするものかもしれません。
ウィスキーの種類が多い分、それを使ったハイボールの楽しみ方にも様々あります。ですが今回はハイボールではなく、その素材となるウィスキーから紹介していきましょう。
ウィスキーは大まかに2種類に分けることができます。
「モルトウィスキー」
「グレーンウィスキー」
まず、「モルトウィスキー」とは、大麦の麦芽のみを発酵させ作られるものです。単式蒸留器という機械を使い、オークの樽に入れ熟成させます。オークの樽を使うことにより、樽由来の風味や特徴が生まれます。また風味が強いため「ラウドスピリッツ」と呼ばれることもあります。
その中でも、1つの蒸留所で作られたものは「シングルモルトウイスキー」と呼ばれます。他の蒸留所のものが混ざらないため、蒸留所ごとの個性が味わえるウィスキーとなっています。
次に「グレーンウィスキー」は、麦芽に加えトウモロコシや小麦などの穀類を発酵させたもの。こちらも同じく樽で熟成されます。モルトに比べ風味が軽く、穏やかな仕上がりになるため「サイレントスピリッツ」と呼ばれることもあります。
また、それら2つを混ぜて作る「ブレンデッドウィスキー」もあります。絶妙なバランスでブレンドし味を整えることで、複雑で洗練された味わいを楽しめるウィスキーとなっています。
世界5大ウィスキーと呼ばれる、ウィスキーの産地をご紹介。
ウィスキーは、その土地の歴史とともに生まれ進化してきたお酒です。なので、産地によって特徴がかなり分かれます。
スコットランドの蒸留所で作られたウィスキーはこう呼ばれます。洋画などで「ウィスキー」と言わず、「スコッチ」と表現されるほど代表的なウィスキーの産地です。
スコッチウイスキーの特徴といえばやはり※「ピート臭」でしょう。
この「ピート臭」はかなりクセが強く好みが分かれますが、好きな人はとことん好きな代物です。特に「アイラ島」のウイスキーは「ピート臭」が強いものが多く、ウィスキーの聖地とも呼ばれています。
クセの強いものが飲みたい人は、バーのマスターに「アイラ島のウィスキーで」と伝えましょう。
※ピートとは、「泥炭」と表現されるように、植物が枯れた後、長い年月をかけて炭化し、地層として堆積した泥のような塊のこと。
【おすすめ】
https://bartendersclub.suntory.co.jp/brand/2012/02/index.html
「マッカラン」
代表的なスコッチウィスキーで、シングルモルトの最高峰ともいわれ世界で親しまれているウィスキーです。スコッチにしてはピート臭も少なく、万人受けする一番のウィスキーかもしれません。
ウィスキー好きにこれを飲んだことの無い人はいないでしょう。ウィスキーらしいウィスキーで、甘くてまろやか、不思議なホーム感溢れる味わいです。あだ名は「シングルモルトの”ロールスロイス”」。12年からどうぞ。
https://www.suntory.co.jp/whisky/laphroaig/
「ラフロイグ」
クセの強いものがお好きな人には、ガツンとピート臭の効いたこちらがオススメ。
かなり人を選びますが、「アイラ島」ウィスキーがイケるクチかどうか見極める時に便利な代物。いわばアイラモルトの登竜門です。コレが好きな人はがっつりピート臭にハマること間違い無し!個性派ウィスキー界の王道として、1度は試してみてください。
ちなみに、苦手な人には「正露丸の味」と言われます。
こちらはアメリカ産のウイスキー。スコッチと同じく「ウィスキー」と言わず、「バーボン」と表現されることの多いウイスキーです。
バーボンは大麦ではなくトウモロコシをメインに作られているので、大麦よりも甘く、鼻に抜ける香りの中にトウモロコシの香ばしい風味が感じられます。
【おすすめ】
アメリカン(バーボン)
https://www.suntory.co.jp/whisky/makersmark/?fromid=001
「メーカーズマーク」
バーボンを飲み始めるなら、まず飲んでおきたいのがこちら。ボトルも可愛く、大抵のところに置いてあります。
良い意味でバーボンらしくなく、万人受けするアメリカンです。非常に飲みやすく、初心者でも奥の風味まで楽しむことが出来るバーボンです。
甘さの奥にほのかに感じられる香ばしさ、そんなお宝を見つける旅に出るようなひとくちに。
https://www.suntory.co.jp/whisky/craft_bourbon/bookers/
「ブッカーズ」
バーボンが好みかもしれない、そう思った人にぜひ飲んでほしいのがこちら。
非常に面白いバーボンで、度数や味わいが製造した年によって異なり、同じものが二つとないバーボンです。バーボンらしい香ばしさの中に、キャラメルのような濃い甘さが感じられます。
自分好みの年物を探し出すのもまた一興。あなたもバーボンウィスキーに首ったけです。
カナダの蒸留所で作られるウィスキーは、クセがなく飲みやすいものが多いのが特徴。初心者にオススメのウィスキーとなっています。クセがない中の、ほんのりと漂う蒸留所ごとの小さな違いを楽しめるようになれば、かなり舌がウィスキーを楽しめるものになってきた証拠です。
バーでクセのないものをお願いすると、たいていはカナディアンを出してもらえるのではないでしょうか。
【おすすめ】
https://www.suntory.co.jp/whisky/canadianclub/
「カナディアンクラブ」
こちらがカナディアンウィスキーの王道。カナディアンは飲みやすいわりに、飲んでいる人をあまり見かけない。ですが、かなりオススメのウィスキーです。
何といっても豊かな甘さが特徴! 香りも甘く芳醇で、チョコレートやクッキーなど甘いお菓子と合わせていただくと、優雅で上品なひとときを過ごせること間違いなしです。
www.kirin.co.jp/products/whisky_brandy/c_royal/
「クラウンローヤル」
カナディアンクラブと並んで、初心者にオススメなカナディアンがこちら。時間が少しゆっくりと流れているように感じるほど、舌に余韻が長く残ります。
ちょっとをじっくり楽しむのがオシャレ。ふわっと香るバニラのような甘い余韻に酔いしれてください。特に女性にオススメです。
アイルランドの蒸留所で作られたものは、アイリッシュと呼ばれ、ウィスキーのなかでも特にまろやかな口当たりが特徴です。
風味が穏やかで鼻に抜ける香りも甘く、ウィスキー特有のパンチが少ないため、グイグイ飲めてしまうウィスキーです。
【おすすめ】
https://products.suntory.co.jp/d/5011026108033/
「タラモアデュー」
スタイリッシュな味わいのアイリッシュウィスキー。飲みやすく、ウィスキーが苦手な人でも飲めてしまうほどの親しみやすさがあるウィスキーです。
何といっても口当たりが非常にライトで、お酒特有の度数のパンチを感じさせないほど。飲みやすいのに通っぽい、ドヤ顔の1杯になること間違い無し。
https://www.jamesonwhiskey.com/jp/ourwhiskeys/limited-edition-bottle
「ジェムソン」
アイリッシュの中では比較的有名なのがこちら。「世界で1番売れているアイリッシュ」と名高いジェムソン。洋楽のPVなんかでその影を目にしたことがある人も多いのではないでしょうか?
「世界で1番売れているアイリッシュ」なのに、アイリッシュらしさが薄いのが特徴。それってつまり、万人受けしやすく飲みやすいアイリッシュってことなんですよね。こちらも口当たりがライトで飲みやすいウィスキーとなっています。
そして、言わずと知れたジャパニーズウィスキー。日本人の好みを研究し作られているため、日本人向けなウィスキーです。
「山崎」などは銘柄も有名で、CMなどもよく目にするのではないでしょうか。口当たり、風味ともにソフトでまろやか。和の心らしい穏やかなウィスキーです。
【おすすめ】
https://www.suntory.co.jp/whisky/hibiki/
「響」
ジャパニーズウィスキーの王様といっても過言ではありません。日本産のブレンデッドを飲むなら外せないのがこの「響」。
価格もさることながらその完成度は最高峰で、口に含んだ瞬間惚れ惚れしてしまうような繊細な味わいと、奥深さがたまりません。ベリー系のような香りに、はちみつのような甘み。ぜひ1度飲んでみてください。
https://www.nikka.com/products/malt/taketsuru/
「竹鶴」
ニッカウィスキーではこちらがオススメ。スコッチウイスキーを目指し作られたニッカ創業者竹鶴の名をとられたニッカの傑作ウィスキーです。
なんとなく丸みを感じる口当たりに、しっかりとしたウィスキーらしい味わい。ジャパニーズウィスキーを語るなら外せません。
やはり一番良い飲み方は「ロック」でしょう。
美味しいウィスキーは、ハイボールや水割りにしてももちろん美味しいのですが、ウィスキー本来の味をきちんと引き立てたハイボールや水割りを作るにはちょっとした技術が必要になってきます。
なので、ロックでそのままの味を楽しみながら、それぞれの個性を覚えてから水割りやハイボールなどの飲み方をすると、味や風味、喉ごしの変化を味わえ、ウィスキーを飲む楽しみも倍増です。
まずは、ロックで。お酒に弱い方はチェイサー(お水)と一緒にいただきましょう!
ウィスキーはバーによってかなり値段がバラバラです。
今回紹介したものでも、同じ銘柄で600円だったり1500円だったりとまちまち……。メニューの値段と相談しながら、まずは入門銘柄からお楽しみください。
それでは皆さん、良いお酒ライフを!
次回は「日本酒」がテーマです。お楽しみに。