学生ライフ
【人生のヒントはここに】関西の女子大学生が80年代音楽の歌詞を語る。

どうもこんにちは! ライターのサチコです。

みなさん、80年代音楽にどんなイメージを持っていますか?
お母さん世代が聴く音楽? 時代遅れ? おじさんおばさん向け?

いえいえ、実は80年代音楽には人生のヒントがたっくさん詰まっているんです!!
今回はそんな80年代音楽の歌詞について語ります!

1.飾りじゃないのよ涙は / 中森明菜(作曲:井上陽水)

「私は泣いたことがない」から始まるこの名曲!
皆さん1度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
なんといってもこの曲の良さは解釈の分かれる深い歌詞!
Aメロ部分に

速い車にのっけられても
急にスピンかけられても恐くなかった
赤いスカーフが揺れるのを
不思議な気持ちで見てたけど
私泣いたりするのは違うと感じてた

という歌詞があるんです。

ここの歌詞、なんだか引っかかりませんか?
普通、赤いスカーフが揺れただけで泣きたくなることってないですよね。

こんな感じで、100人が聴けば100通りの解釈ができるような、わかりにくい歌詞が多いんです。

でも、ここでUターンするのはちょーーーーっとまった!
いやお願いします待ってください!

こういったよくわからない歌詞について深読みすることで、歌詞に出てくる女の子の人生について考える…そして自分の人生も見つめなおすことができる…
だからこそいろいろ悩みの多い学生さんに聴いてほしいんですこの曲は!

中森明菜の音楽には、今はやりの「誰にでもわかりやすく親しみやすい音楽」とは違った、考える楽しさがあるんですよ!!

中森明菜『飾りじゃないのよ涙は』MV- YouTube

2.少年の詩 / THE BLUE HEARTS

最近、「ブルーハーツが聴こえる」が映画化されるなどなにかと話題再燃のこのバンド!
THE BLUE HEARTS は4人組でしたが、その後メンバーが変わりザ・ハイロウズとなり、今はボーカルの甲本ヒロトとギターの真島昌利でクロマニヨンズとして活躍しています。

どの時代もとってもかっこいいのですが、私が独断と偏見で猛プッシュしたいのはやっぱり初期のTHE BLUE HEARTS の音楽です!
荒々しいギターと叫ぶような歌声で始まる歌詞は

パパ、ママおはようございます

合わないっっっ!!

そして続く

今日は何から始めよう?
テーブルの上のミルクこぼしたら
ママの声が聞こえてくるかな?

やっぱり合わないっっ!!

この無垢でかわいらしい少年のような歌詞と、完全に反抗期で、バイク乗り回してそうな荒々しいサウンド。このあべこべ感が、この曲の良さなんです!
大人になりたいけどなりきれなくて、親の助けなしでは生きられなくて、でも大人の言いなりにはなりたくない。「グレていたい」わけでもない。
そういう葛藤が込められた歌なんです!

そして次の歌詞。

僕だってちゃんと考えてるんだ

どうにもならないことなんて
どうにでもなっていいこと

先生たちは僕を 不安にするけど
それほど大切な言葉はなかった

痺れる~~~!!

私たち学生はまだ学校っていう世界しか見ていなくて、成長するにつれて見える世界は広がってきても、やっぱり親と先生から「教えられたこと」が根っこにあって。
いい大学に行くことがいい人生だとか、家でテレビを見るばかりの人生より、汗かいて甲子園目指す人生のほうが価値があるとか、ガチガチに縛られた不安ばかりの世界の中で。

「それほど大切な言葉はなかった」で一蹴してしまう潔さ!!

そして、どれだけちゃらんぽらんに見える人でも、自分がどうするべきか、どうしなきゃいけないか、は自分が一番わかっていて、でもその通りにできないから悩んでいて。
そんな人たちに向けて、「どうにもならないことなんて、どうにでもなっていいこと」とそのままを肯定してあげる、そしてそれを自分にも言い聞かせているよう、弱さがあるからこその優しさっていう強さがあるこの歌詞!!

THE BLUE HEARTSの歌は荒々しいようで、とっても優しくて、「前を向いて頑張ろう!」と言うことの多い現代の曲とは違う、「そのままでも、ダメダメなままでもいいから生きてみろ」と背中を押してくれるあたたかい曲ばかりなんです!!

3.1985 / THE BLUE HEARTS

またまたTHE BLUE HEARTS なんですが、これはさっきの応援歌的なものではなく、社会風刺の歌です。
これもまた、深いなんて言葉じゃ言い表せないくらい、深いんです!(語彙力)

これは戦争についての歌で、歌詞全体が風刺的で衝撃だったのですが、その中でも特に、私が一番衝撃を受けた歌詞はこちら!

40年前 戦争に負けた
そしてこの島は歴史に残った
放射能に汚染された島

ここまでハッキリ書いて大丈夫?と心配になるくらいはっきりと、淡々と描かれた歌詞。
これも80年代音楽の良さだと思うんです!!
今ほど規制が厳しくないので、アーティストが変に気を遣わずストレートに書ける。
だからストレートに心に響く。
特に、THE BLUE HEARTSはレコード会社との契約でどれだけ不適切な歌詞だと苦情が来ても歌詞は変えない!!と決めているのでグサッとくるものが多いんです!

そして次。

今、この空は
神様も住めない そして
海まで山分けにするのか
だれが作ったものでもないのに

その通りで、当たり前なのに言葉にされるとハッと気づかされる感じのするこの歌詞!
所有権に厳しくなったこの空ではもう神様すら住めないんです。
どこの人間が作ったわけでもない世界を国同士が奪い合い、この世界のはじまりとされる神様さえも住めなくした、人間は何様なのか?

こんな風に、世間に対してや政治に対しても批判的に問いかけ考えさせられる歌詞が多いのもTHE BLUE HEARTS の魅力だと思うんです!

 

 

シリーズ

愛ゆえの語り

 

 

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