私とこの本との出逢いに、何も特別なことはない。
いつも暇なときに眺めているSNS、そう、Twitter。
「世紀末」という変わった名前の作者と、死にたがりな彼女、そして彼。
溢れるツイートを見ている中で、作者若いなぁ、可愛いなぁ…
と思っていたがそれもそのはず。
「平成7年生まれ」
同い年…!?
卒論やべーとか言いながら、ゴロゴロ寝てる私とは大違いだ…。
彼らに会うために、VILLAGE VANGUARD(通称:ヴィレバン) にやってきた。
「ヴィレバン」か「ビレバン」か論争なんて今はどうでもいい。
とにかく、ちゃんとそこに彼らは居た。
なんか周りの本も気になるが、ちゃんとセンターを陣取っている。
選抜総選挙1位かな。頑張ったな。
「異常で過剰な日常の一コマ。嫌いな奴が居る悲しみよりも、好きな人が居る幸せを大切にしたいと思った。
帯に書かれたこの言葉。
こう語るのは、クリープハイプの尾崎世界観。
やっぱ、いいこと言うじゃないか。見直した。尾崎世界観がここまで言うとは
相当すごい本なのだろう。気になる。
迷子になりながらもレジへ向かった。
まさか泣くとは思っていなかった。
四コマ漫画で泣くなんて誰が想像しただろう。
四六時中「死ぬ!」と騒ぐ「彼女」「殺す」と言いつつも受け止める「彼」
これだけ聞くとただのメンヘラのように見えるが、
2人のやりとりを追ううちに、なぜか目に涙が浮かんでいた。
「眠れぬ夜のための恋愛物語」と書かれているが、まさにその通り。
「殺さない彼と死なない彼女」の他にも、
全人類から愛されたいと言う「きゃぴ子」と
その友達「地味子」の物語、
八千代くんに猛アタックする「君が代ちゃん」の物語など、どれも心が温まる物語ばかり。
ちなみに私は2回読んだが、2回とも涙があふれてしまった。
みんな不器用に生きている。一生懸命。
この物語の登場人物も同じだ。
不器用で一生懸命、まっすぐに生きている。だけ。
たまに誤解されたり、みんなと合わない時もあるかもしれない。
でも、きっと独りじゃない。
泣ける恋愛四コマ漫画。
あなたも、眠れぬ夜にいかがだろうか?
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